【鹿児島市】賃貸と持ち家、ベストはどっち?費用シミュレーションを大公開

“賃貸 or 持家論争”の結論は、一概には出せません。

住む人が重視すること、絶対に譲れないことによって、ベストな選択は異なります。

金銭的なメリットを重視するのか、QOL(Quality of life・生活の質)を重視するのかによっても、論争の結論は異なるでしょう。

今回は20年の賃貸生活を経て持家を取得した筆者が、経験を踏まえつつ多角的に賃貸と持家のメリット・デメリットを解説します。

生涯にかかる費用のシミュレーションも掲載しました。

これからの人生を賃貸と持家のどちらで暮らすか検討する、一つのヒントとしてご活用ください。

<筆者について>
20年あまりの賃貸生活(引っ越し13回)の後、1年前に一戸建てを購入しました。最新住宅の性能の高さと暮らしやすさに、季節が巡るたびに驚かされる日々を過ごしています。

この記事は筆者の「1Rから一軒家まで、あらゆるタイプの賃貸住宅に住んだ経験」と「最新戸建住宅で暮らす日々」からくるさまざまな実感を踏まえ、熱量たっぷりに書いています。

【鹿児島市】賃貸住宅の相場

はじめに、鹿児島市の賃貸住宅の家賃相場を把握しておきましょう。2023年10月時点、鹿児島市の賃貸住宅家賃相場は、以下のようになっています。

(※ 参照:【SUUMO】鹿児島市(鹿児島県)の賃貸マンション家賃相場・賃料相場

ファミリー向けの賃貸といえる、1LDK以上の家賃相場を表にまとめました。

間取り家賃相場
1LDK6.6万円
2LDK9.8万円
4DK13.0万円
4LDK18.5万円

夫婦と子ども1~2人が暮らしやすい2LDK以上の間取りに住む場合、10万円以上の負担が必要になりそうです。

立地や設備面で好条件の物件となると、家賃が20万円以上に達する例もあります。

【鹿児島市】賃貸住宅で暮らし続けるメリット

多くの賃貸住宅を20年以上渡り歩いてきた筆者が感じる、賃貸住宅のメリットは次の3つです。

  • フットワーク軽く生活できる
  • 物件を所有する責任がない
  • コンパクトに生活できる

共感できる項目はあるでしょうか。それぞれを詳しく解説します。

フットワーク軽く生活できる

いつでも引っ越しができ、身軽に生活できる点が賃貸住宅のメリットではないでしょうか。

進学や転勤で転居が必要になっても、手続きを済ませればすぐに引っ越せます。

転居先でも、賃貸住宅なら(条件にこだわりすぎなければ)住宅を見つけるのにあまり苦労しません。

筆者は「あのエリアに住んでみたい」「いまの家に飽きたから、引っ越ししたい」といった、自分本位な理由で引っ越しした経験もあります。

物件を所有する責任がない

賃貸住宅の所有者は、管理会社や大家です。賃借人は家賃を支払う対価として、住居を利用する権利を得ます。

この「自分には、その物件に対する最終責任がない」点が、筆者にとっては気軽でした。

物件の修繕や設備の入れ替え、面倒な行政手続き、税金の処理や支払いなどは、すべて管理会社・大家が行います。賃借人は家賃を支払い、物件を自己の責任内で利用するだけです。

持家に住み、税金の支払いやさまざまな手続きと向き合うたびに「賃貸住宅にはなかった面倒だな」と感じます。

コンパクトに生活できる

賃貸住宅は、管理会社や大家が「限られた土地面積で収益を最大化する」ように建築されます。市場ニーズに合わせつつ、小規模な床面積の物件が多いのはそのためです。

賃貸住宅は不要なスペースがなく、コンパクトで効率良く生活できる点もメリットだと感じます。

国土交通省の「令和4年度 住宅経済関連データ」から、持家と借家の平均面積を比較してみましょう。

<全国平均>

持家延べ床面積平均 借家延べ床面積平均
公営 都市再生機構・公社 民営借家 給与住宅
平成30年 119.91m2 51.48m2 51.03m2 45.57m2 52.75m2
(※ 参照:令和4年度 住宅経済関連データ|国土交通省)

借家には多種多様な間取りをまとめて計上しているため、一概には比較できません。

それでも賃貸住宅のほうが、床面積がコンパクトになりやすい傾向は見てとれます。

【鹿児島市】賃貸住宅で暮らし続けるデメリット

長い賃貸暮らしを経て一戸建て持家に住む現在、筆者が感じる賃貸住宅ならではのデメリットは、次の3つです。

  • 「物件を傷つけてはいけない」というプレッシャーと隣り合わせ
  • 好みの暮らしを実現するには限界がある
  • 住宅の性能は持家には及ばない

それぞれの項目を詳しく解説します。

常に「物件を傷つけてはいけない」というプレッシャーと隣り合わせ

賃貸住宅に暮らす多くの人が、毎日感じることではないでしょうか。

  • 壁にポスターフレームを飾りたいが、穴を開けても良いものかと悩む
  • 作り付けの棚が欲しいが、壁にビス留めが必要であきらめる
  • 子どもが油性マジックで建具に落書きをしてしまい、絶望する

賃貸住宅での生活は、物件の傷や汚損に対するプレッシャーやリスクと隣り合わせです。

筆者も子どもが生まれたとき、想定外の汚損に見舞われました。

キッチンへの侵入防止にベビーゲートを付けたら、突っ張り部分がクロスに凹みをつくってしまい張り替えとなったこともあります。

子どもを抱っこしながら荷物を運んでいたら、荷物が建具のガラスに当たって割れてしまったことも……。

その都度「やってしまった」と落ち込むのは、賃貸住宅に住む人ならではの悩みかもしれません。

好みの暮らしを実現するには限界がある

賃貸住宅は、物件の都合上どうしても叶えられない希望が出てきます。好みの暮らしを実現できないストレスとも、隣り合わせです。

「庭がなく、趣味のガーデニングができない」というのはよくあるケースかもしれません。

ガーデニングの代わりにと鉢植えの観葉植物を置くと、植え替えで不要になった土の処分に困るのも賃貸住宅によくある問題です。

また近年はペット飼育可能な物件が増えていますが、家賃や立地、間取り、さらにペット可と条件がすべてクリアできる物件は多くはないでしょう。

一戸建ての持家ならすぐに飼えるペットが飼えないことも、筆者にとってはストレスでした。

住宅の性能は持家には及ばない

賃貸住宅から持家に住み替えてみて、もっとも感じているのが住宅性能の差です。

賃貸住宅は収益性を上げるため、建築コストをできるだけ抑えようとします。建築コストが少ないほうが、多くの利益を得やすいと考えるオーナーは多いのではないでしょうか。

賃貸物件の内装や設備は、安普請なものになりやすいのです。

一方、持家はどこまでも住宅の性能にこだわれます。詳しくは次の「持家のメリット」で解説しますが、筆者は持家に住み始めて初めて、結露のない冬を過ごしました。

【鹿児島市】持ち家を購入するメリット

筆者が感じる持家のメリットは、次の3つです。

  • 高性能な住宅でQOL(生活の質)が上がる
  • 「やりたいことができる」自由度がある
  • 地域に根付き落ち着いた生活ができる

それぞれの項目を詳しく解説します。

高性能な住宅でQOLが上がる

筆者は持ち家に住み、はじめて「住宅には性能がある」ということを知りました。

住宅の性能が高いと、生活の質が上がります。具体例を紹介しましょう。

  • 高断熱:外気温によらず、室内の温度が年中一定
  • 高気密:隙間風がなく、室内の空気が外に逃げない
  • 第一種換気システム:窓を開けなくても24時間自動で換気できる
  • 耐震性:最強地震にも耐えるといわれる耐震等級3の安心感

性能の良い家は、冬のお風呂上りに脱衣所に出て「ヒヤッ」とする場面がありません。さらに真夏でも、玄関やトイレまでしっかりエアコンの冷気が回ります。

一つひとつの快適性は小さくても、1年中気持ちよく過ごせるのは気分が良いものです。

性能にこだわれる持家ならではのメリットでしょう。

「やりたいことができる」自由度がある

持家は自分自身が所有者です。

壁に穴開けが必要なDIYも設備の入れ替えも、ガーデニングもペットの飼育も、自分の判断だけで実行できます。

万一、家に傷がついても管理会社や大家に謝罪する必要もありません。自分が納得していれば、自分で修繕してしまってもOKです。

持家は、家でできることの自由度が格段に上がります。またそれにともなって感じなければならない心理的ストレスがほとんどない点も、メリットの一つでしょう。

地域に根付き落ち着いた生活ができる

家を持つと、その場所に何十年と住み続ける覚悟が生まれます。

これは、とくに子育て世帯にとってメリットとなるように感じます。子どもが心を落ち着けて生活できる拠点ができ、転校のリスクもなくなるためです。

近隣に同世代の子どもがいれば、幼馴染ができる可能性もあります。近隣住民にも「あの家の子だ」と認知してもらいやすく、見守ってもらえるあたたかさもあります。

【鹿児島市】持ち家を購入するデメリット

良い点ばかりに見える持家にも、懸念点はあります。持家のデメリットを、2つ解説します。

  • 家の維持費や税金の負担がある
  • 「基本的に引っ越しができない」プレッシャーがある

持家の維持費や税金の負担がある

家は、購入したあとも費用がかかります。家賃を支払っていればメンテナンスや修繕は管理会社・大家が負担してくれる賃貸と異なり、すべての費用が自己負担です。

さらに家を所有している限り、固定資産を毎年支払わなければなりません。

持家の購入時に組んだ住宅ローンの返済とは別に、メンテナンスや固定資産税にかかる費用を用意する必要があります。

メンテナンスには手間もかかります。せっかくの休日が庭の草取り、落ち葉掃きで終わることも考えておいたほうが良いかもしれません。

「基本的に引っ越しができない」プレッシャーがある

その土地に住み続けるとが前提という持家の特徴は、メリットでもありデメリットにもなり得ます。

デメリットになるのは、近隣住民との相性がよくなかった場合でしょう。

騒音や生活習慣の違い、車の出し入れ、さらに落ち葉や子どもの声、室外機の配置まで、トラブルの事例はインターネット上に溢れています。

どんなに悩まされても、持家からの転居には覚悟と手間が必要です。

持家を購入する前には、近隣住民の様子も含めて入念な土地探しをおすすめします。

【鹿児島市】家賃支払いと住宅ローン、どちらがお得?

賃貸と持家のどちらがお得なのか、金銭面から比較します。

賃貸の家賃と、持家の住宅ローンをそれぞれシミュレーションしました。

賃貸の家賃支払額シミュレーション

賃貸住宅に住み続けたと仮定したシミュレーションを解説します。条件は以下のとおりです。

・30歳から90歳までの60年間を賃貸で暮らす。
・2回の引っ越しを含む(引っ越し費用:100万円/回 ※初期費用含む)
・家賃は全期間10万円(共益費含む)
・駐車場代は別途(1万円/2台)
・契約期間2年・2年ごとに更新手数料が2万円必要(全物件共通)。
・火災保険加入・2年間3万円(全物件共通)。

<家賃>
1年間の家賃:120万円(10万円×12か月)
1年間の駐車場代:12万円(1万円×12か月)
→ 1年間にかかる費用総額:132万円
→ 60年間にかかる家賃総額:7,920万円

<引っ越し費用>
200万円/2回

<更新手数料>
56万円(60年で60万円・引っ越し2回分×2万円を差し引き)

<火災保険料>
84万円(60年で90万円・引っ越し2回分×3万円を差し引き

【合計】
30歳から90歳までを家賃10万円で暮らし続けた場合にかかる費用は8,260万円

生涯を賃貸で暮らす場合の注意点

上記のシミュレーションは、計算をシンプルにするために「家賃10万円」の住宅を借り続けた前提になっています。

実際はライフスタイルの変化とともに、必要な家賃も変動するでしょう。子どもが生まれたら広い家に引っ越すため家賃が上がり、子どもが独立したあとはコンパクトな住まいに転居して家賃を抑えることも可能です。

ただしどの物件に住もうと、賃貸住宅は住み続ける限り家賃がかかります。また近隣の賃貸物件相場にあわせて、値上がりする可能性もゼロではありません。

さらに家賃を何十年と支払い続けても、住宅の所有者は管理会社・大家です。住宅を所有することはできません。

持ち家の総負担額シミュレーション

持ち家を取得した場合の費用を、賃貸住宅同様にシミュレーションします。

シミュレーション条件は以下です。

30歳で住宅を購入、35年ローン
 ・物件価格は4,000万円(土地1,000万円+建物3,000万円)
 ・自己資金500万円
 ・融資手数料50万円、保証料なし
 ・金利は全期間固定、年1.1%
住宅メンテナンス費用として以下を計上
 ・外壁修繕:200万円
 ・屋根修繕:50万円
 ・設備交換:150万円
不動産取得税・固定資産税および外構メンテナンス費用は除外

<住宅ローン>
総返済額:42,684,389円

<修繕費>
400万円

【合計】30歳で4,000万円の土地付き戸建て住宅を購入した場合の費用は・借入金返済 約 4,200万円・自己資金 500万円・修繕費 400万円→ 合計 約5,100万円

持ち家を取得する場合の注意点

持ち家の費用負担は、住宅ローンの金利によって大きく変動します。

3,000万円を全期間固定金利(1.0%)で借りた場合、総返済額は3,556万7804円(※)です。およそ556万円が利息です。

ところが同じ3,000万円を、変動金利型(はじめ10年0.3%、残期間0.5%)で借りた場合の総返済額は、3,216万9713円(※)になります。利息はおよそ216万円、さきほどの全期間固定金利1.0%で借りたケースより340万円も利息を減らせます。

持家を少しでもお得に取得するには、自分にとってもっともお得な住宅ローンを選択する必要があります。

住宅ローン選択を間違えると、かえって高くつくかもしれません。

※ いずれも融資手数料・保証料は資産に含めず

【鹿児島市】賃貸か持ち家か迷ったら、木のんホームにご相談ください

住宅ローン選びをはじめ、住宅性能や設備、間取りなど、家づくりには「?」が数多く登場します。

 多忙なスケジュールに追われて十分に検討できず、後悔が残る家づくりになってしまった…、という事態は避けたいですよね。

はじめての家づくりは、ぜひ木のんホームにご相談ください。

木のんホームとは

木のんホームは鹿児島に根付いて40年以上になる、実力派工務店です。

家づくりのプロであるアトリエ建築家による設計が特徴で、土地の形状や住む人のライフスタイルを最大限に活かす家づくりを得意とします。

また家づくりに欠かせない土地探しや資金面に関するプロが揃っているのも、木のんホームの特徴です。「希望のエリアに土地がないか」「予算面で不安があるが、家を建てられるか」など、どのような相談もお寄せください。

まずは木のんホームの「賢い家づくり勉強会」「住宅展示会」へ

木のんホームは定期的に、家づくりの情報をお伝えするイベントを開催しています。

賢い家づくり勉強会は、家づくり前に知っておきたい知識や情報をお伝えする会です。「性能を下げずに価格を下げる方法」「良い土地の見つけ方」など、ここでしか知り得ない情報が満載!

住宅展示会は、木のんホームが建てた実際の住まいを訪問できるチャンスです。実例を見ながら、より具体的な相談ができます。

賢い家づくり勉強会も住宅展示会も、予約制で実施しています。まずは以下から、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

まとめ

賃貸と持家のどちらがよりメリットが大きいか。

この答えは、住む人にとっての優先順位によって変わります。

ただ、持家には賃貸にはないメリットが多いのも事実です。高断熱・高気密、性能の良い家は暮らす人の生活の質を上げ、健康寿命にも良い影響をもたらします。

住宅ローンを完済した後は、家賃なしで家に住み続けられる点もメリットでしょう。

家を含む土地が資産になる点も見逃せません。

たった一度の人生です。

住みたい家を建て、理想の暮らしを叶えてみるのはいかがでしょうか。

土地から資金、家づくりに関するすべてのご相談は、木のんホームが承ります。

InstagramやYouTubeで紹介している施工事例も、ぜひご覧ください。

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admin2021