住宅の新築は、多くの人にとって「一生で一番高い買い物」といわれます。近年は建築資材や職人人件費の高騰、また住宅の高性能化によりマイホームの取得に必要な費用が右肩上がりに高くなっています。
住宅ローンの金利も底を打った感があり、今後の動きにやきもきする人も多いのではないでしょうか。
そんな費用面が気になる新築住宅取得の強い味方になってくれるのが、補助金です。この記事では国、および枕崎市独自財源の補助金をまとめて解説しました。少しでも建築費用の負担を軽減させるために、きっと役に立つ情報です。最後までご覧ください。
新築の補助金とは
「すまい」に関する問題は人々の暮らしから雇用・経済、地球環境にまで影響を与える重要テーマです。国や地方自治体は補助金や助成金、支援金などの仕組みを利用して諸問題の解決を試みています。
たとえば、地球の温暖化問題を見てみましょう。温暖化と住宅性能は一見無関係なようにも見えます。しかし住宅から排出される二酸化炭素量は決して看過できません。
そこで技術革新により新築住宅の性能を上げ、二酸化炭素の排出を減らそうという動きが始まりました。現在は、二酸化炭素の排出を実質的にゼロ以下にできる住宅「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウスも登場しています。
ただし高性能住宅は建築費用もかさみ、施工を躊躇する気持ちがあるのも確かです。そこで国は補助金を出し、高性能住宅を普及させ地球温暖化問題の解決をめざしています。
補助金により住む人にとっても自治体にとっても、さらに地球にとっても良い住環境を実現しようというのが新築に関する補助金の狙いです。
枕崎市に新築建築で申請できる【国の】補助金
新築住宅に対する補助金には、国が主導し全国的に支援されているものが多数あります。もちろん、枕崎市に家を建てた人も条件を満たせば申請できます。
国が実施している新築住宅に関する補助金を4つ紹介します。
こどもエコすまい支援事業
「こどもエコすまい支援事業」は2022年11月8日以降に着手した新築住宅が対象となる補助金です。子育て世帯・若者夫婦世帯の住宅取得やリフォームを支援する目的で始まりました。
前身は「こどもみらい住宅支援事業」といい、ほぼ同じ内容の制度でした。しかし国の想定を上回るスピードで申請が続き、予定を前倒しして終了した経緯があります。
「こどもエコすまい支援事業」は2023年3月下旬から申請がはじまり、予算上限に達した時点で受付終了となります。最終受付は2023年12月31日です。前回より予算は上積みされていますが、申し込みペースには注意してください。
◎ こどもエコすまい支援事業の概要
対象者 | 申請時、以下のいずれかの条件に該当する世帯 ・子育て世帯:18歳未満の子供がいる ・若者夫婦世帯:申請時にどちらかが39歳以下 |
補助金額 | 新築住宅:最大100万円 リフォーム:最大60万円 |
申し込み方法 | 施工会社が申し込み手続きを代行 |
対象住宅 | ・延床面積50平米以下の住宅 ・ZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready、ZEH OrientedなどZEH仕様の住宅 ・令和4年10月1日以降に認定申請をした認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅 |
こどもエコすまい支援事業は、ZEHなどの高性能住宅が対象です。認定を受けていないと対象になりません。詳しくは施工会社にご相談ください。
また申請手続きは施工会社が代行します。申請手数料が別途必要となる場合もあります。
公式サイト:こどもエコすまい支援事業(国土交通省)
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金
一般的に「ZEH補助金」と呼ばれる支援制度です。国が定める住宅の省エネ基準の20%以上、かつ創エネ(エネルギーの自家創出)などにより住宅の一次エネルギー収支が実質ゼロ以下になる住宅(ZEH)を建てたときに受けられます。
ZEHには基本となるZEHのほか、性能を高めた「ZEH+」「次世代ZEH+」があり、仕様により受けられる補助金額がかわります。
ZEH補助金は1年ごとに厳格なスケジュールに沿って進められています。期限内の申請・着工・竣工・完了報告が必要なため、施工会社によく相談し手続きを進めましょう。
◎ ZEH補助金の概要
対象者 | ZEH認定を受けたビルダー・プランナー(ハウスメーカー・工務店)でZEHに該当する住宅を新築した人 |
補助金額 | ZEH:最大55万円+α ZEH+:最大100万円+α 次世代ZEH+:最大112万円+α |
申し込み方法 | 施工会社が申し込み手続きを代行 |
公式サイト:令和5年度 経済産業省及び環境省による戸建ZEH補助事業(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)
地域型住宅グリーン化事業
「地域型住宅グリーン化事業」は、地域の工務店や建材事業者支援も兼ねる補助金です。国土交通省が実施しており、省エネ性能や耐久性に優れた住宅を地域資源を活用して建てた人に支給されます。
◎ 地域型住宅グリーン化事業の概要
対象者 | グループ登録された地域の工務店で条件に合致する新築住宅を建てた人 ・長寿命型(認定長期優良住宅) ・ゼロ・エネルギー住宅型(NearlyZEH、ZEH Orientedを含む) ・高度省エネ型(認定低炭素住宅) |
補助金額 | 長寿命型:最大140万円+α ゼロ・エネルギー住宅型:最大150万円+α 高度省エネ型:最大90万円+α |
申し込み方法 | 施工会社が申し込み手続きを代行 |
さらに補助金が加算される条件もあります。
- 地域材や伝統技術を活用:上限20万円の加算
- 三世代同居:上限30万円の加算
- 若者・子育て世帯:上限30万円の加算
- バリアフリー対応:上限30万円の加算
公式サイト:地域型住宅グリーン化事業
LCCM住宅整備推進事業
「LCCM住宅整備推進事業」は政府が目指す新しい住宅のかたちに沿った低炭素住宅を対象とする補助金です。新築から改修、解体、再利用までの家のライフサイクルで二酸化炭素をできるだけ排出しない住宅に支給されます。
◎ LCCM住宅整備推進事業の概要
対象者 | 以下の条件に合致する新築住宅を建てた人 ・ZEH要件 ・一次エネルギー消費量が省エネ基準値比で25%削減(再生可能エネルギーを除く) ・ライフサイクル全体のCO2排出量が0以下 |
補助金額 | 最大140万円/戸 |
申し込み方法 | 施工会社が申し込み手続きを代行 |
公式サイト:LCCM住宅整備推進事業実施支援室
枕崎市に新築建築で申請できる【地方自治体の】補助金
地方自治体が主体となって住宅取得を支援する制度もあります。枕崎市は、枕崎市への移住を考える人を対象に補助金制度を用意しています。
移住者住宅確保支援補助金
枕崎市独自の「移住者住宅確保支援補助金」は、枕崎市へのU・Iターンを促進する目的で始まりました。現在は令和7年度(2025年度)までの実施が決まっています。
◎ 移住者住宅確保支援補助金の概要
対象者 | 以下の条件に合致する人 ・令和3年4月1日以後に転入かつ、転入前3年間は枕崎市に住んだ記録のない人 ・定住の意志がある ・世帯の責任者が60歳未満 ・住宅の新築(新築住宅・中古住宅の購入、自己所有物件の改修含む)を令和3年4月1日以後に行った ・同住宅に継続して5年以上定住する意思がある ・居住地の自治公民館に加入する |
補助金額 | 新築住宅の取得:最大70万円 中古住宅の取得:最大50万円 住宅リフォーム:孤児費用の1/2(上限20万円) |
新築住宅の取得は、枕崎市内の施工会社と工事請負契約を交わすと30万円の加算が受けられます。
また補助を受けた人が転入5年以内に転出した場合は、補助金の返還が必要です。
公式サイト:移住者住宅確保支援補助金
枕崎市の住宅取得・増改築、新生活スタート等に関する支援
枕崎市に家を構えたい人が知っておきたい、お得な支援制度を紹介します。親や親族所有の空き家を解体して家を建てたいケースや、結婚を考えている人も必見です。
危険空家等の解体撤去事業補助制度
空き家は放置するとさまざまな危険があります。景観や地域の暮らしにも悪影響を与えるため、枕崎市は補助金を用意して解体を促進しています。
◎ 危険空家等の解体撤去事業補助制度の概要
対象者 | 以下の条件に合致する人 ・市内に存する危険空家等の所有者(所有者から委任を受けた者) ・市税の滞納がない ・解体撤去の補助金の交付を受けたことがない |
補助金額 | 解体撤去にかかる経費の30/100以内(上限30万円) |
空き家がこの制度に該当する危険性を持つかどうかは、枕崎市が判定します。また解体撤去作業は枕崎市内の業者がおこなうこととし、30万円以上かかるものが対象です。
また空き家を解体撤去すると課税地目が変わるため、翌年からの固定資産税額が変更されます。
詳しくは枕崎市にお問い合わせください。
公式サイト:危険空家等の解体撤去事業補助制度(枕崎市)
結婚新生活支援事業
「結婚新生活支援事業」はこれから夫婦として新しい生活を始める世帯に向けて、新居への引っ越し費用など新生活のスタートを支援する制度です。内閣府が実施しており、申請窓口が各自治体になります。
枕崎市は令和5年度(2023年度)もこの事業を実施する自治体となっています。これから結婚する人は、ぜひチェックしてみてください。
◎ 結婚新生活支援事業の概要
対象者 | 以下の条件に合致する人 ・令和5年3月1日~令和6年3月31日のあいだに婚姻 ・世帯所得500万円未満 ・夫婦ともに婚姻日時点の年齢が39歳以下 |
補助金額 | 夫婦ともに29歳以下の世帯:上限60万円/世帯 それ以外の世帯:上限30万円/世帯 |
公式サイト:結婚新生活支援事業について(内閣府)
枕崎市での新築マイホームなら木のんホームにお任せください
枕崎市は住みやすさと地域性の良さで、地元の人からも移住者からも人気のある場所です。一方、安心して定住するためには台風をはじめとした自然災害への対策はもちろん、鹿児島ならではの夏冬の気候に対応できる住宅性能が欠かせません。
枕崎市にこれからマイホームを建てる際は、枕崎を知り尽くした施工会社に頼むことが重要です。長年の経験と施工実績に裏打ちされたノウハウで、住む人がいつまでも安心して暮らせる家を実現してくれます。
木のんホームは枕崎市で多数の住宅施工事例を擁する、地元の工務店です。「アトリエ建築家と建てるマイホーム」がコンセプトで、マイホームを一から設計する楽しみを味わえます。予算内で収まる工夫や安全性能も、建築家にお任せください。
各種補助金申請の代行や土地探しからのご相談も受け付けています。まずは木のんホームの施工事例をチェックし、世界でたった一つのマイホームを実現できそうか検討してみてください。
まとめ
国や地方自治体は、さまざまな補助金を用意して人々の住宅取得を支援しています。ただしこうした情報は主体的に探さないと誰も教えてくれないことが多く、知らずに損をしている人も少なくありません。
補助金は年度ごとに改訂されるケースもあるため、かならず最新年度の情報をチェックすることも大切です。受付期間やスケジュールも確認し、間に合うよう申請しましょう。
国の補助金は、施工会社が申請を代行します。枕崎市の補助金は施工会社、もしくは施主が直接申請してください。
もし補助金に関して不安な点やもっと知りたい内容があれば、木のんホームの「賢い家づくり相談会」にお越しください。補助金をはじめとする、もっとお得に家を建てられる情報をこっそりお教えします。