【注文住宅】建築会社はどこがいい?失敗しないパートナーの選び方

注文住宅を建てる際、「建築会社をどこにするか」は悩ましく、でも期待が高まるテーマでもあります。

大きなお金が動き、長い付き合いにもなる建築会社選び、絶対に失敗したくありませんよね。

この記事では注文住宅を建てる前に知っておくべき、建築会社の選び方を徹底解説。タイプ別の特徴やメリット・デメリット、見落としやすいチェックポイントもまとめました。

相性ピッタリの建築会社に出会うために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

建築会社を選ぶ前に

建築会社選びは、家づくりの夢が膨らみワクワクするプロセスですね。

しかし、いきなり業者を検討し始めると、希望や条件が雑多になり混乱のもとになることもあります。

建築会社選びに入る前に、これだけは整理しておきたいポイントをまとめました。

家族の「譲れないこだわり」を整理しておく

まず、家族それぞれの「こだわり」を整理しておきましょう。

注文住宅は希望にあわせて設計できるのが魅力。家づくりで叶えたいライフスタイルがあれば、あらかじめ書き出しておきます。

建築会社には、それぞれ得意分野があるものです。こだわりをまとめておくことで、希望通りの注文住宅を建ててくれる建築会社がより見つかりやすくなりますよ。

また家族のこだわりといっても、すべてを盛り込むと予算オーバーになってしまう危険も。希望には優先順位をつけ、コストと相談できる準備もしておきましょう。

予算を算出しておく

予算も、建築会社選びより先に算出しておきましょう。

予算が先に決まっていないと、気に入った建築会社が見つかっても予算と合わずあきらめなければならなかった、ということもあります。

注文住宅は、「予算内」で家族の希望を叶える家を建てることが大切。予算の決め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

工期や引き渡し時期の希望を考えておく

工期や引き渡し時期の希望についても、考えておきましょう。

注文住宅の引き渡しまでには、次の期間を踏まえる必要があります。


建築会社決め(3か月)設計・見積もり検討(3か月)設計契約・建築申請(1か月)着工工事(3~6か月)引き渡し(1か月)

「どうしてもこの時期に」という希望があれば、建築会社を選ぶ段階で、その時期の引き渡しが可能かどうか確認しておきたいところ。

反対に時期の希望がなければ、引き渡しの繁忙期を避けることで値引き交渉が可能になる場合もあります。

建築会社は大きく3タイプ

注文住宅を手がける建築会社は、大きく3タイプに分けられます。

「ハウスメーカー」「地元の工務店」「建築士がいる設計事務所」、それぞれのメリットとデメリットを知り、自分に最も合う建築会社を見つけるヒントにしてください。


★ざっくりまとめると★
デザインやおしゃれ感を大切にしたいなら設計事務所、コストとアフターサービス重視なら地元工務店、安定と安心感が必要ならハウスメーカーがおすすめです。

ハウスメーカーの特徴、メリット・デメリット

ハウスメーカーとは、全国規模、あるいは広域で注文住宅を手がける総合住宅建設会社のことです。

誰もが社名を聞いたことのある大手から、地域密着でフランチャイズ展開している中規模ハウスメーカーまでさまざまあります。

ハウスメーカーで注文住宅を建てるメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
多彩な住宅商品がそろっている長期優良住宅など、最新の工法も対応している建材や部材は大量生産しており、品質が安定している一定の施工レベルが保証されている住宅展示場で実際の家を見ることができるアフターサービスも充実している広告費や人件費、住宅展示場の維持費などがかかるため、コスト削減には限界がある規格化されており、自由度は制約されるフランチャイズ制の場合、サービスに差が出ることがある実際に施工する工務店によって品質に差が出る設計などの話を詰めるのは営業マンなので、ぶれることがある

地元の工務店の特徴、メリット・デメリット

地域に密着し、昔ながらの木造軸組工法を中心とした施工で注文住宅を建てるのが、地元工務店の特徴です。いわゆる「大工さん」のイメージですね。

先代からのお付き合いというケースや、「家を建てるならこの工務店と決めている」という旧家もあるなど、長いお付き合いが必要となる注文住宅では心強い存在。

地元の工務店で注文住宅を建てるメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
地域に根付いており、きめ細やかなアフターサービスが期待できるちょっとした修繕も頼みやすい比較的、コスト安く建てられる自然素材や木材にこだわるなど、個性的な工務店も多い昔ながらの設計・工法のため、目新しいデザインは期待できない施工の技量は、抱えている大工によるところが大きい保障内容や期間は必要最低限のことが多い

建築士がいる設計事務所の特徴、メリット・デメリット

設計事務所で建てる家も、近年人気を集めています。設計事務所は建築士が設計と工事監理を行い、実際の施工は別の工務店に依頼するというスタイルです。

最も好みを活かした家が建てられ、工法や設備・仕様の制限はない点が最大の特徴。

設計事務所で注文住宅を建てるメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
狭小住宅や変形土地など、どんな注文にも対応できる好みやライフスタイルを生かした家が建てられる斬新なデザインが期待できる建材や設備なども自由に決められる設計と施工が別会社のため、やや割高人気の建築士は設計料が高額なこともあるデザインにこだわりすぎると、居住性が低くなるおそれもある

建築業者の見極めポイント3つ

いざ、建築業者を決める段階になったときにチェックすべきポイントを3つ、まとめました。

見落としがちな観点もあるので、ぜひ参考にしてください。

担当者の人柄や対応力

担当者は長く付き合っていくことになる「パートナー」とも言える存在です。人柄や話し方、立ち居振る舞い、プロ意識、専門知識の豊富さなどをチェックしましょう。

住宅ローンや税制、間取り、デザインなど、家に関するあらゆる質問を投げかけて反応を見てください。

第一印象で違和感があった場合、良くない方に当たることも多いもの。大きなお金が動く、一生に何度もない買い物なだけに、担当者は慎重に見極めるのが◎。

対応スピードや正確性も重要なポイントです。一歩先行く気配りと提案がある担当者とは、家づくりの相談もスムーズに進みますよ。


★ 担当者の見極めポイント・専門知識は豊富に持っているか・専門外の質問があった場合は、専門家につないでいるか(正確な情報伝達に努めているか)・対応は正確でスピーディーか・顧客本位で考えているか

施工実績

施工実績は、その建築会社がどんな家を建ててきたかを表すプロフィールのようなものです。規模や価格、プランなど、事前にしっかりチェックしてください。

施工実績を見ると、建築会社が対応可能な住宅構造や工法がある程度把握できます。希望に合った家が建てられそうかどうか、よく話を聞いてみましょう。

創業からの年数と施工年数を比較し、十分な実績を手がけているかも要注意。施工件数が少なくても良い仕事をする建築会社はありますが、最初から見極めるのは困難だからです。数多く施工してきた会社の方が、安心して頼めるといえます。


★ 施工実績の見極めポイント・規模や価格、プランを教えてもらう・対応可能な住宅構造や工法を見る・施工実績件数は十分にあるかチェック

建てた人の評判・口コミ

実際に注文住宅を建てた人の評判や口コミも、建築会社選びの参考にしましょう。

口コミは建築会社のホームページなどで紹介されているほか、以下のような探し方があります。


TwitterやInstagramなどのSNSで建築会社名を検索「みんなの評判」などの口コミサイトで検索する建築会社主催の完成現場見学会やOB訪問などで直接ヒアリングする建築会社の「紹介受注率(実際に建てた人の紹介による受注率)をチェックす実際に建てている現場に行き、近所の人に対応を聞いてみる

口コミや評判が良ければ、それだけ満足できる家づくりを手がけている会社だといって良いでしょう。

「保証」も要チェック!

注文住宅は、完成するまで商品の現物を見られないという特徴があります。そのため、完成してから「イメージと違う」とショックを受けるケースも。

完成後の住宅を保証してくれる制度は様々あります。建築業者を決める際は、「保証制度」もしっかりチェックしてください。

チェック①「住宅完成保証制度」に加入しているか

「住宅完成保証制度」とは一定の水準を満たす建築会社に与えられる制度です。

住宅完成保証制度があれば、万一、建築途中に施工会社が倒産するようなことがあっても、別の工務店が工事を引き継ぎ住宅を完成させてくれます。

また住宅完成保証制度を持つということは、良い住宅を建てる優良会社でもあるということ。建築会社の信用を図る指標としても活用できます。

チェック② 建築会社独自の保証はどの程度か

現在、戸建て住宅の保証は「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって、〈引き渡しから10年間の瑕疵担保責任(※)〉が建築会社に義務付けられています。

※瑕疵担保責任とは?住宅の引渡し後に判明した瑕疵(傷や不具合、契約通りではない箇所など)に対して、施工業者が負うべき責任のこと。

目に見える傷や不具合以外にも、住み始めてからわかった雨漏りやシロアリ被害、設置義務のある防災設備がないこと、地盤沈下、危険物埋蔵なども対象になります。

法律では「引き渡しから10年」の保証が義務付けられているので、どの建築会社で家を建てても「10年保証」はされているということですね。

さらに大手ハウスメーカーの中には、20〜30年の保証を謳うところもあります。

ただし中には、「30年保証」としつつも、一定期間以降は有償メンテナンスというケースもあるので要注意。

建築会社を選ぶ際は、保証制度の程度と内容もチェックしてみましょう。

まとめ

どこの建築会社で注文住宅を選ぶか、とても大切な問題です。

ハウスメーカーは大規模経営だからこその安心感・安定感、均一な品質、保証の充実度などが魅力の反面、規格化住宅を手がけるために設計自由度に制約があるのがデメリットでした。

地元の工務店は地域事情に詳しく、低コストで安心して頼める点や、アフターサービスの細やかさが魅力。ただ、斬新なデザインやこだわりの実現度には限界があります。

設計事務所で建築士と建てる家は、設計も建材も仕様も自由!希望通りの家が建てられる点が魅力です。かさみがちなコストは、「ここだけは譲れないこだわり」と、話し合いの余地があるこだわりとを整理しておくことで、予算内に収める工夫をしましょう。

また担当者が信頼できることや、施工事例をよくチェックすることも重要な要素です。

各社の特徴を知り、実際に話を聞きながら納得のいく1社を見つけてください。疑問点や不安な点は、遠慮なく伝えるようにしてくださいね。

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admin2021