開放感あふれる平屋を実現!狭さを打破するアイデア7選と注意点

「平屋は広大な土地がないと建てられない」「平屋は床面積が大きくあるべき」と思われがちですが、実はそんなことはありません。

実は近年、25~30坪ほどのコンパクトな平屋が人気を集めています。注目したいのは【コンパクトだからといって狭さを感じるわけではない】という点です。

今回は開放感あふれる平屋をつくるアイデアを、7つ紹介します。またコンパクトな平屋を建てる際に注意したい点もまとめました。

ワンフロアで生活できる平屋は子育てからシニアまで、ずっと住みやすい、文字通り「一生のマイホーム」になってくれます。
快適な平屋を建てるコツを知り、理想の暮らしの実現に一歩踏み出しませんか。

近年、平屋が人気

若い人や子育て世帯を中心に、平屋のマイホームが人気を集めています。

平屋が人気の理由は、次の2つです。

まず、平屋はワンフロアで生活を完結できること。家事動線がコンパクトで、忙しい毎日でもスムーズに家事を進められます。
ロボット掃除機が家中を隅々までキレイにしてくれる点も、平屋ならではの利便性です。

平屋人気2つ目の理由は、安全面です。平屋は住宅が基礎に密着しており、耐震性能が高くなります。また階段がないため、お子さんやシニアの方が転倒する懸念もありません。

SNSにはオシャレでスタイリッシュな平屋の事例が多数投稿されており、一昔前の「おじいちゃん・おばあちゃんの家」というイメージから脱却した点も、平屋人気を後押ししています。

狭い土地でも平屋を建てられるか

よく「平屋=100坪以上の広い土地がないと建てられない」という人がいます。

平屋は居住スペースの一部を2階に配置できず、すべてを1階部分に置かなければならないことから、そういわれるようになったようです。

たしかに、70~80坪(約230m2~265m2)もある、広い平屋を建てるなら、100坪以上の土地が必要でしょう。

ただし近年は平屋もコンパクト志向が強まっています。建築技術や住宅性能、デザイン力が向上し、コンパクトな住宅でも十分な開放感を得られるようになったためです。

1家族あたりの人数が少なくなり、何部屋も確保する必要がなくなった影響も見逃せません。

実際、鹿児島県で注文住宅を手掛ける木のんホームが建てる平屋は、25~30坪ほどの規模が主流です。
30坪の平屋を建ぺい率60%の土地に建てる場合、必要な土地の広さは、50坪(約165m2)となります。

決して100坪規模の土地がなくても、平屋は建てられることがお分かりいただけるでしょうか。

狭さを感じさせない平屋の工夫7選

コンパクトな平屋にもかかわらず、狭さを感じさせない工夫を7つ紹介します。

勾配天井にする

勾配天井(こうばいてんじょう)は、傾斜のある天井面です。屋根の勾配に合わせて天井をつくるため、傾斜が生まれます。
水平な天井にした場合は屋根裏になるスペースを、居室の一部にするイメージです。

勾配天井にすると天井高を高くできるため、室内に開放感が生まれます。梁をあえて露出させることで、空間にリズム感や立体感が生まれる効果もあります。

リビングとダイニングキッチンなど、空間によって天井高を変えても、奥ゆきを感じさせる効果が期待できます。

建具をハイドアにする

ハイドアとは、天井まで届く高さのあるドアです。フルハイドアと呼ぶ場合もあります。
天井とドアのあいだに余計な仕切り(垂れ壁)がないため、ドアを閉じるとまるで壁面のようにすっきりと収まります。

ドアを開けると大きな間口が、空間の広がりを演出してくれます。取り込める光の量も多く、明るく感じられる点もメリットです。
ドア枠がないタイプを選べば、さらに空間のノイズが減少します。コンパクトで広がりを持たせたい平屋に、ぜひ採用したいドアです。

スキップフロアを採用する

平屋の魅力はフラットな生活空間ですが、一方でシンプル過ぎると感じる人もいるようです。そんなときは、スキップフロアを取り入れてみませんか。

スキップフロアとは、同一フロア内につくった高さが異なる空間です。ダイニングやキッチンより一段下げた位置につくる「ピットリビング」や、数段の階段上にフリースペースをつくり、下を床下収納として活用するなど、さまざまな例があります。

平屋にスキップフロアを取り入れると、平面的だった間取りに立体感が生まれます。空間を縦にも活用できようになり、開放感が生まれるでしょう。

廊下をなくす

キッチンや水回り、リビング、玄関など、家族が頻繁につかう場所の配置を工夫すると、移動にしか使われない廊下スペースをなくせます。

廊下をなくした間取りはコンパクトな床面積を居住空間に最大限活用できると、人気を集めています。

LDKを家の中心に、居室を周囲に配置すると廊下を失くす間取りになります。LDKを生活動線の拠点とし、廊下を兼ねさせるのです。

ただし平屋はワンフロアであるゆえに、音が伝わりやすいというデメリットがあります。廊下をなくすと生活音がさらにつたわりやすくなります。

プライバシーを確保したい場合は、あえて廊下を設けるのも方法です。建築士や設計士と、じっくり相談してみてください。

回遊動線をつくる

回遊動線とは、行き止まりとなる場所をつくらず進み続けられる動線をいいます。家中をぐるりと一周できる間取りをイメージしてください。

回遊動線のある家は移動距離や移動時間が短くなり、近道もできます。家族同士でぶつかる場面も減り、朝の忙しい時間もストレスが激減するでしょう。

キッチンと水回りを回遊動線にすると、料理をしながら洗濯や子どものお風呂の世話もしやすく、家事の時短につながります。

また行き止まりをつくらないということは壁やドアが少ないことを意味します。視線を遮るものが減り、空間全体に開放感が生まれます。

視線の抜けをつくる

狭さを感じさせないためには、視線の抜けを積極的につくりましょう。視線の抜けとは、遠くまで見渡せる空間をいいます。

視線の抜けが上手に取り入れられていると閉塞感が減り、緊張がふっと和らぐ空間が生まれます。

視線の抜けをつくるには、窓を活用しましょう。窓から外まで見渡せると、空間の中に変化とリズム感が生まれます。

外からの視線が気になる場合は、高窓(高い位置に設置した窓)を利用します。

視線は立った時と座ったときで、高さが変わります。生活のあらゆるシーンを想像しながら、最適な抜けを設計できるかが、建築士の腕の見せ所です。ぜひ、相談してみてください。

アウトドアリビングをつくる

リビングの外にウッドデッキやテラスを設置し、リビングと一続きの「外のリビング(アウトドアリビング)」とする方法もおすすめです。

室内ではにおいや汚れが気になるBBQも、アウトドアリビングなら気兼ねなく楽しめます。夏はプールで遊ぶお子さんをリビングから見守ったり、ペットが日向ぼっこしたりと、さまざまな用途に活躍します。

アウトドアリビングで開放感を得るコツは、リビングの床面とウッドデッキやテラスの高さを合わせること。大きな掃き出し窓から見ると、まるでリビングが広くなったようにも見えます。

外構を工夫して開放感ある平屋に

コンパクトに建てても狭さを感じさせない平屋には、開放感や視線の抜けが大切です。しかしせっかく大開口の窓やアウトドアリビングを設置しても、外からの視線が気になってカーテンを閉じっぱなし、ではもったいないですよね。

カーテンを開けて開放感を存分に味わうために、外構にも一工夫をほどこしましょう。

フェンスで目隠し

外からの視線を遮るもっとも確実な方法は、フェンスを設置し目隠しとすることです。

フェンスはアルミや人工木など、さまざまな素材・デザインがあります。住宅の外観イメージに合うものを選びましょう。

また十分な目隠し効果を持たせるなら、地面から180~200cm程度の高さまで囲います。

建物の周囲に十分なスペースがないまま目隠しフェンスを設置すると、日差しまでも遮られてかえって開放感を損なうかもしれません。
その場合は、次に紹介する植栽で目隠しする方法がおすすめです。

植栽で目隠し

「フェンスを設置するスペースがない」「フェンスは圧迫感があって嫌だ」という人は、植栽で目隠しはいかがでしょうか。

リビングや玄関前など、目隠しをしたい場所に木を植えるだけで、自然の目隠しが完成します。年月が経つにつれて木が成長するのも、楽しみの一つです。

目隠し用の植栽は、葉の密度が高い常緑樹がおすすめです。

<目隠しにおすすめの常緑樹>

  • ソヨゴ(雌株は秋に赤い実をつける)
  • オリーブ(どんな外観にもマッチ)
  • シラカシ(どんぐりが生る木)
  • キンモクセイ(秋に良い香りがする花が咲く)
  • ヤマボウシ(6月~7月に白い花が咲く)
  • シマネトリコ(シンボルツリーとしても人気)

植栽にスリットスクリーンを合わせると、目隠し効果を高めつつスタイリッシュさを演出できます。

中庭もおすすめ

中庭をつくり、プライベートガーデンにする方法もおすすめです。中庭なら自然を存分に感じつつ、外からの視線をシャットアウトできます。

中庭の代表的な作り方は、平屋の間取りによって2つあります。

  • ロの字型の間取り
  • コの字型の間取り

どちらも中央のスペースが中庭になります。ウッドデッキやタイルテラスを配置し、中央をくりぬいて植栽をつくっても素敵です。

中庭は、排水機能をしっかりつくることが大切です。建築士や設計士と十分相談し、台風や豪雨にも耐えられる排水機能をつくってもらいましょう。

コンパクトな平屋の注意点

コンパクトな平屋は、次の3つの点に注意して建てましょう。平屋固有の問題点が解決でき、より開放的で快適な家が実現します。

「音」に配慮する

ワンフロアにすべての居室が配置される平屋は、予想以上に音が響きます。家族のライフスタイルを踏まえ、できるだけ音が気にならない工夫を施しましょう。

<平屋で気になる音の例>

  • 掃除機の音
  • トイレを流す音
  • お風呂の音
  • 玄関を開け閉めする音
  • 話し声・子どもの声
  • テレビの音声
  • 雨音
  • 外部の音

寝室と水回りをできるだけ離した間取りは、夜間の音対策に効果的です。防音効果のある建材や建具を採用しても良いでしょう。

住宅周囲の環境を十分考慮して設計する

平屋は建物の高さがありません。周囲に2階以上の建物が密集していると日照が遮られ、家の中が暗くなるおそれがあります。

さらに平屋の中央部にある居室は、採光しにくく、やはり薄暗くなりがちです。周囲の建物環境をよく踏まえ、快適に生活できる間取りを工夫しましょう。

また平屋は居室のすべてが、外を歩く人と視線の高さが同じ点にも配慮が必要です。寝室に大きな窓をつくっても、外からの視線や防犯性が気になり安眠できないおそれもあります。

「建物の高さがない」こと、また周囲の環境の影響を受けやすいことを踏まえた設計が快適な平屋暮らしをつくります。

「来客用」は本当に必要かよく考える

コンパクトな平屋だからこそ、スペースは「本当に必要な用途」に有効活用したいはず。来客用に、と考えてつけがちな設備が、本当に必要かよく考えましょう。

<再検討の余地がある「来客用」>

  • 来客用手洗い
  • 来客用トイレ
  • 来客用玄関
  • ゲストルーム
  • リビングに隣接の和室スペース など

「来客用に、とつくったが、あまり来客のない家で利用頻度が少ない」「来客用があるために掃除が大変」などの後悔も、SNSなどでよく見られます。

「家に人が来るとしても、両親や親しい友達程度」という場合は、あえて来客用設備をつくらず、家族の快適な暮らしに床面積を割り振っても良いかもしれませんよ。

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まとめ

近年人気が高まっている平屋。一方で、建築コストの高騰もあり、予算内に収めるには家をコンパクトにせざるを得ない、という人も多いかもしれません。

実は平屋は、工夫次第で狭さを感じさせない家にできる、とても魅力的な住宅構造です。リビング一面の勾配天井やリズミカルなスキップフロア、アウトドアリビングの採用などで、ワンランク上の平屋を建ててみませんか。

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この記事を書いた人

admin2021