外構には、建物に負けず劣らずさまざまな設備があります。とはいえ、予算の都合もあり、気になる設備をすべて採用するわけにもいかないのが現実かもしれません。
また家族のライフスタイルや好みによっても、設置したい設備は異なります。
いったい、外構はどの設備が人気なのでしょうか。
この記事では「子育て家庭」「共働き家庭」「外構をおしゃれにしたい人」の3つのタイプに向けて、おすすめの外構設備を紹介しています。
外構で迷いやすいポイントや解決策も解説しました。
家の印象に大きく影響する外構を素敵に仕上げるヒントにしてください。
外構とは
外構はマイホームの「建物の周辺」に施す工事を指します。駐車場や門・アプローチ、フェンス、物置などを含み、暮らしやすくなるよう建物周辺を整える作業の総称です。
エクステリアとの違い
外構と似た言葉に「エクステリア」があります。
エクステリアは、室内空間を整える「インテリア」の対義語です。建物周辺の空間や雰囲気を仕上げ、個性を出す意味で使われます。
ただ実際には、外構とエクステリアはほぼ同義で使われるケースが多いようです。
お子さんやワンちゃんがいる家庭におすすめの外構設備4選
ここからは家族スタイルごとにおすすめの外構設備を、厳選して4つずつ紹介します。
はじめは、お子さんやワンちゃんがいる家庭におすすめの外構設備です。「お子さんやワンちゃんが元気に走り回れる庭が欲しい」「お庭で伸び伸び過ごさせたい」と考える方は、ぜひチェックしてみてください。
お湯も出る「屋外用水栓」
標準的な屋外水栓は「だけが出ます。
しかしお子さんやワンちゃんがいる家庭には、お湯も出せる混合水栓がおすすめです。お湯が出れば秋冬の手洗いや靴洗い、夏のプール、ワンちゃんの足洗いがグンと楽になります。
シャワータイプなら、さらに利便性アップ!お子さんとの外遊びやワンちゃんのシャンプーにも活用できます。
お手入れ不要「人工木のウッドデッキ」「タイルデッキ」
リビングからそのままでられるデッキは、セカンドリビングやお子さんの遊び場にピッタリ。新築の戸建住宅でも人気の設備です。
ウッドデッキには天然木と人工木の2種類があり、おすすめは人工木です。
天然木は自然の風合いが魅力ですが、経年劣化しやすくカビやシロアリが発生する恐れがあります。
人工木は費用こそ天然木より上がるものの、バツグンの耐久性を誇ります。経年劣化がほとんどなく、塗装や研磨のお手入れも不要です。
「ウッドデッキはデッキ下のデッドスペースが気になる」という人には、デッキ下のスペースがないタイルデッキを検討してみましょう。
タイルデッキは地面から組み上げるため、デッキ下のデッドスペースがありません。タイルならではの高い耐久性とハイクラス感が特徴です。
さらにBBQの火が落ちても大丈夫!おうちBBQをしたい方にも向いています。
タイルデッキの施工費用は、人工木のウッドデッキよりやや上がります。
ゴロゴロできる「人工芝」
お子さんの外遊びやドッグランに、芝生敷きの庭を検討している人も多いでしょう。
芝生には「天然芝」と「人工芝」がありますが、お子さんやワンちゃんがいる家庭には人工芝がおすすめです。
人工芝のメリット
- 水やり、芝刈りのお手入れが不要
- 防草シートと組み合わせれば雑草も生えにくい
- 真冬でも緑が楽しめる
- 衣類に芝がつかず、室内に持ち込む心配がない
- 犬が地面を掘り返す心配がない
施工費用は人工芝のほうが上がりますが、イニシャルコストの差とメンテナンスの手間を天秤にかけ人工芝を採用する人もいます。
夏の日差しもへっちゃら「サンシェード」
ウッドデッキや人工芝は、夏の日差しに照らされると熱くなります。お子さんがうっかり裸足で出てしまい熱い思いをすることも…。
そこで、デッキや人工芝を覆うサンシェードも設置しておきましょう。
サンシェードにはさまざまなタイプがあります。
- 柱を立てて設置する「独立タイプ」
- ベランダ下部とデッキで固定する「突っ張りタイプ」
- 建物に金具を取り付けロープで固定する「引っ張りタイプ」
建物に金具を取り付ける場合、事前に施工会社に確認しましょう。外壁保証がなくなる場合があります。
また日よけは強風対策を十分に施すことが大切です。「突風で飛んでしまい近所に迷惑をかけた」とならないよう、業者に施工を依頼すると安心でしょう。
忙しい共働き家庭におすすめの外構設備4選
「共働きで平日はとにかく忙しい」「家事はできるだけシンプルに、時短で済ませたい」、そんな家庭におすすめの設備を4つ紹介します。
不在がちでも荷物が受け取れる「宅配ボックス」
宅配ボックスは、不在時間の長い共働き家庭に人気の設備です。大型配送物でない限りいつでも荷物を受け取れます。
宅配ボックスは後から設置することも可能ですが、設置するスペースの確保が必要です。またできれば雨にあたらず、通行の邪魔にならない場所が望ましいため、外構の施工業者と取り付け場所をよく相談しましょう。
地面に埋め込んで設置する場合は、アプローチの外構工事と同時に済ませる必要があります。
お得情報!
自治体によっては宅配ボックスの設置に助成金を用意している場合があります。お住まいの地域の情報を調べてみてください。
<参考>南さつま市の場合
宅配ボックスの本体購入代金を助成。
- 上限は2万円
- 購入価格の2分の1まで(1,000円未満の端数は切り捨て)
雨を気にせず洗濯ものを干せる「ガーデンルーム」
ガーデンルームとは庭に設置した半室内スペースのことです。雨風を防ぐよう囲いますが、天井以外の三方は開閉できるようになっています。
出入り用の扉以外は開閉できない「サンルーム」より開放感が高く、セカンドリビングとしても活用できます。
ガーデンルームがあれば、天候を気にせず洗濯ものを干しておけます。急な雨でも「朝、洗濯ものを干してきちゃった!」と慌てる必要はありません。
週末はテーブルを出し、日差しを感じながらのんびり過ごすのもおすすめです。
ゴミや不用品の一時置き場にもなる「屋外物置」
共働きだとゴミを捨てるのも一苦労!粗大ごみや集積場に持っていく必要があるゴミはなおさらです。「いつ運ぶ?」と思案するうちに、数週間経ってしまった……、というケースも少なくないのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが「物置」です。
物置を設置し、ゴミや不用品の一時置き場にしてしまいましょう。
洗車道具やアウトドア用品、お子さんの外遊び道具の保管場所としても便利です。
遅い帰宅でも足元安心「人感センサー付きライト」
帰宅が遅い時間になりやすい共働き家庭には、アプローチや玄関に人の動きを感知しスイッチが入る「人感センサー付きライト」の設置がおすすめです。
人感センサー付きライトは、必要なときだけ点灯するのがメリットです。点灯時間が短いため、高騰する電気代も気にせず使えます。
外構は、ちょっとした照明があるだけで雰囲気が変わります。センサー付きライトを設置しておけば「帰宅時に家の周囲が暗くてテンションが下がる」「アプローチの段差がわかりにくく危ない」などの不満も解消できるでしょう。
おしゃれなお庭にこだわりたい人におすすめの外構設備4選
外構は、家を訪問した人が最初に目にする場所です。外構次第で家の印象は大きく変わるため「おしゃれに仕上げたい」「個性を出したい」と思う人も多いでしょう。
この章では人に「おっ!?」と思わせる、おしゃれな外構におすすめの設備を4つ紹介します。家や住む人の個性にあわせて、選んでみてください。
素材を選んでお庭を格上げ「目隠しフェンス」
隣家との境界や子どもの飛び出し防止に大切な役割を果たすフェンスも、素材を選ぶとグンとお庭がおしゃれになります。
コスパの面から広く普及しているのはアルミでできたメッシュフェンスです。しかし、下の画像のようなフェンスはいかがでしょう?
庭の雰囲気とマッチしたフェンスを選ぶだけで、マイホームのグレードがワンランク上がった印象を持てるのではないでしょうか。
アルミフェンスはメッシュでできているため、外からの視線を遮ることができません。一方、画像の目隠し機能を持つフェンスならプライバシーもしっかり守れます。
目隠し機能のあるフェンスは素材もさまざまです。
- アルミ
- ステンレス
- 木(天然木・人工木)など
フェンスは一枚板状にすると風が抜けず、強風で破損しやすくなります。適度に隙間が空いているものを選ぶようにしてください。
ライトアップして雰囲気アップ「豊かな植栽」
スペースに余裕があれば、ぜひ植栽を楽しんでみましょう。
アプローチに植える「シンボルツリー」は、住む人とともに成長が楽しめると人気の植栽です。成長がゆっくりでお手入れが簡単な種類を選ぶと、手をかけずとも緑が楽しめます。
シンボルツリーとして人気の樹木
- シマネトリコ
- アオダモ
- ハナミズキ
- ジューンベリー
- イロハモミジ
- ヤマボウシ
- オリーブ
また植栽はライトアップすると、夜でも雰囲気を楽しめるようになります。壁に樹形を投影したり、美しい葉をアピールしたりと、光によって外構に奥行きをつくってみましょう。
家の顔もランクアップ「門柱・門袖壁」
門柱や門袖壁は、表札やポストを設置する柱や壁を指します。家の「顔」になる設備でもあるため、建物や外構のイメージとマッチした機能性の高いものがおすすめです。
門柱は表札のほか、インターホンや宅配ボックスがセットになった「機能性門柱」が人気です。スペースに余裕があれば、門袖壁を設置すると景観が良くなります。
門柱や門袖壁は玄関からすこし離れた位置に設置します。
訪問者は住人の応答がない限りは玄関前に入ってこないため、防犯面でもメリットがある設備です。
オープン外構も自然に目隠し「スリットスクリーン」
開放感を求めて、またコストの面からフェンスや門袖壁を設置しないケースもあります。とはいえ、玄関やリビングの前などに「ちょっとした目隠しがほしい」と感じるシーンも多いでしょう。
そんなときには「スリットスクリーン」を検討してみてください。
スリットスクリーンとは横桟がないシンプルな目隠しです。色のバリエーションも豊富で、建物に合わせて選べます。
高さの異なるスクリーンを組み合わせたり、植栽と合わせてライトアップしたりしても素敵です。
外構工事で迷うポイントとおすすめの解決策
外構は専門的な知識が必要な場面が多く、カタログや施工方法を見てもどれが良いのかわからないと悩んでしまうかもしれません。
はじめて外構工事を発注する人に向けて、よくあるお悩みポイントとおすすめの解決策を開設します。
駐車場の素材は何がおすすめか
一般的に駐車場に使われる素材とメリット・デメリットは、以下のとおりです。
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
土間コンクリート |
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アスファルト |
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砂利・砕石 |
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耐久性やメンテナンスを考えると、駐車場は土間コンがおすすめです。タイヤの黒い痕をつけたくない場合は「洗い出しコンクリート」を採用してみましょう。
洗い出しコンクリートとは、種石を混ぜたモルタルの表面を水で洗い出し種石の頭を出させる仕上げ方法です。土間コンの耐久性はそのままに、表面に凹凸ができるためタイヤ痕がつきにくくなります。
自転車置き場は作るべきか
自転車置き場をあらかじめ作っておいたほうが良いタイプは、次に該当する人です。
- 日常的に自転車を使う
- 2人以上のお子さんがいる
- 外構のスペースに余裕がない
自転車置き場は「必要になったときに後付け」も可能です。ただし、そもそも設置するスペースがなければ後からの設置は難しくなります。
スペースが狭い場合は、あらかじめ場所だけでも確保しておくようにしましょう。
日常的に自転車を使う人、またお子さんが複数いる家庭も自転車置き場があったほうが便利です。
反対に自転車を使わない家庭やお子さんが1人だけの場合は、「玄関先に置く」「物置に入れる」などの方法でも対応できます。
費用節約のためにDIYしたいが、自分でできるか
まず、DIYが難しい外構は次の2つです。
- コンクリートの敷設
- 電気の配線工事が必要なライトアップ
コンクリートの敷設には専門の機械や道具が必要です。また電気配線を触る工事は「第2種電気工事士」の国家資格を持つ人しかできません。
そのほかの外構は、頑張ればDIYも可能です。
◎ DIY可能な外構の例
- 人工芝の敷設
- 花壇づくり、植栽
- オリジナルの水栓パン(水受け)
- ウッドデッキの設置
- フェンスの設置
ただし、美しい仕上がりを希望するならプロに依頼した方が無難です。また外構設備は重量があるものも多く、運ぶだけでも一苦労という声も聞かれます。
外構DIYの前に業者に見積もりをとり、費用対効果を検討してから決めるようにしましょう。
鹿児島県での家づくりなら「木のんホーム」におまかせください
家づくりは建物ばかりに注目しがちです。
間取りから設備、仕様、細かなあれこれがやっと決まり、ホッとしたところに「外構はどうされますか?」と聞かれても、「もう考える体力が残っていない」という人も大勢います。
結果的に外構は後回しにされ、うやむやなまま数年経ってしまうことも……。
でもせっかくのマイホームです。
入居までに外構も完成させて、最高のテンションで引っ越ししませんか?
鹿児島で家づくりを手掛ける私たち木のんホームは、建物はもちろん外構のご相談も承ります。
提携の外構業者と密に連携し、建物のイメージにピッタリの外構プラン、住む人の希望を反映した外構プランをご提案します。
まずはお気軽に希望をお聞かせください。
私たちが一つひとつ、形にします。
まとめ
「外構次第でマイホームの印象は大きく変わる」
納得の外構を完成させた施主さまは、口をそろえてこう言います。
外構は出入りの度に目に入る場所です。また家を訪れた人の第一印象を左右する要素です。
「外構は後回しでいい」と言わずに、理想の外構を考えてみましょう。植栽1本、フェンス1つでお家の印象が格上げされます。
どのような外構にすれば良いか迷ったら、記事でおすすめした設備をぜひ検討してみてください。