四人家族に理想の間取りとは?部屋数を決めるポイントや子供部屋の考え方を解説

これから家を建てる方の中には、「うちは四人家族だけれど、どのような間取りが理想だろうか」「子育てが終わってからも、快適に暮らせる間取りとは?」と悩むケースも多いでしょう。

とくに子供部屋は、必要な部屋の数を決める際の重要ポイントです。「子供1人に1部屋」をつくるべきか、子どもが自立した後を考えて少ない部屋数でやりくりすべきか……、など結論が出なくて困ってはいないでしょうか。

この記事では、四人家族に最適な間取りの考え方を解説します。必要な土地面積や間取りを決める際の重要ポイント、また子供部屋についての考え方もまとめました。
ぜひ最後まで読み、四人のご家族が快適に暮らせる間取りを決めるヒントとしてください。

家族四人、理想の間取りとは

家族四人、理想の間取りとは

夫婦と子どもが2人の四人家族にとって暮らしやすい間取りとは、どのようなものでしょうか。お子さんの年齢によって、また人によっても「ゆったりくつろげる広さ」は違いそうです。
はじめに、一般的な四人家族が暮らしやすい広さ(面積)と、ライフスタイルや家族構成から考える理想の間取りを紹介します。

面積

国土交通省が定める「住生活基本計画」では、人々が豊かに暮らすために必要な居住面積を以下のとおり定めています。

一般型誘導居住面積水準
(都市の郊外及び都市部以外の一般地域)
25 ㎡×世帯人数+25 ㎡
都市居住型誘導居住面積水準
(都市の中心及びその周辺)
20 ㎡×世帯人数+15 ㎡

四人家族の生活には、95~125㎡が必要とされています。坪数に換算すると、約29~38坪です。

住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35」の利用者を調べたところ、新築で注文住宅を建てた際の平均的な広さは約125㎡(約38坪)とのこと。またファミリータイプマンションの広さも、全国的に見て60~80㎡程度が多いことからも、多くの家族が快適に感じる面積は29~38坪ほどだとわかります。

ライフスタイル

29~38坪の広さをどのような間取りにすれば暮らしやすいかは、家族のライフスタイルによって異なります。

一般的に四人家族の間取りでは、15~20畳ほどのLDK、6~8畳の主寝室、1室あたり4.5~6畳の子ども部屋、さらにランドリールームやパントリーなどを配置します。
「来客が多いのでゲストルームが欲しい」「子どもがゆったり過ごせる広々としたリビングが欲しい」といった要望があれば、各部屋の広さや数を調整することになります。

後ほど、間取り別の特徴や暮らし方の例を紹介しますので、あわせてご覧ください。

家族構成の変化

家族が快適だと感じる間取りは家族構成、とくに「子どもの年齢」によっても変化します。

先ほど紹介した国土交通省「住生活基本計画」は、家族の人数を基準に最適な広さを算出しますが、子どもの年齢は次のように換算されます。

  • 3歳未満:0.25人
  • 3歳以上6歳未満:0.5人
  • 6歳以上10歳未満:0.75 人

子どもが小さいうちは「子ども2人で大人1人分」の広さが、学校に通うようになると大人と同程度の広さが必要になるということです。

子どもはいずれ成長し、家を出て自立します。注文住宅の間取りは、子どもの成長と自立後も踏まえて決めることが大切です。

四人家族には「2LDK~4LDK」が人気

四人家族には「2LDK~4LDK」が人気

同じ床面積の住宅でも、間取りによってライフスタイルは変わります。一般的な四人家族に人気の間取りである2LDK・3LDK・4LDKをピックアップし、それぞれの特徴や暮らし方をシミュレーションしてみましょう。

2LDKでの四人家族ライフ

2LDKでの四人家族ライフ

(引用:「1100の間取り」|住友林業の家)

2LDKは、LDKと2つの個室がある間取りです。個室2つをそれぞれ、夫婦の寝室と子ども部屋にします。お子さんが小さいうちは、子ども部屋にする予定の部屋を書斎や多目的スペースとしても良いでしょう。

四人家族×2LDKのメリット・デメリット

メリットは広いリビングを確保しやすい点です。他の居室や構造・壁面に必要な面積を、すべてリビングに割り振れるためです。
1階部分はリビングだけ、個室は2階と分けて配置すると、来客時にプライバシーを見られる心配もなくなります。

デメリットはお子さんの成長に伴い、増え続ける学用品の収納に困るケースがある点です。子ども部屋にウォークインクローゼットを備えておくなど、あらかじめ対処しておきましょう。
またお子さんが異性同士の場合には、プライバシーの面からも子ども部屋を別にする必要があります。広めの個室を子ども部屋にしておき、将来的に2部屋に分割するなどの対応が考えられます。

3LDKでの四人家族ライフ

3LDKでの四人家族ライフ

(引用:「1100の間取り」|住友林業の家)

3LDKは、LDKと個室が3つある間取りです。個室の数が増えるため、1室を和室にするといったアレンジも可能になります。
「子ども1人に1室」をあらかじめ想定した間取りですが、実際に子供部屋が必要になるまではファミリースペースやゲストルームとしても活用できます。

四人家族×3LDKのメリット・デメリット

メリットは「子どもに1室ずつ」個室を与えられる点です。兄と妹、姉と弟という組み合わせでも、それぞれプライベートを保って生活できます。お子さん同士の年齢が離れているご家庭にもおすすめ。兄姉が受験勉強をする際、弟妹を気にせず静かに集中できる環境を確保できます。

デメリットは、延べ床面積によっては1部屋ごとが狭くなる点です。3部屋を2階に配置するか、1部屋を1階にするかによっても、それぞれの部屋の面積が変わります。
たとえばリビングと続くように和室を設置すると、お子さんが小さいあいだのキッズスペースとしてピッタリ。仕切りを開けておけば広いリビングとして活用でき、閉じると個室になります。お子さんの成長と各部屋の使い方をイメージし、部屋の配置を決めましょう。

4LDKでの四人家族ライフ

4LDKでの四人家族ライフ

(引用:「1100の間取り」|住友林業の家)

4LDKはLDKと個室が4つの間取りです。四人家族でも1人1部屋の、余裕ある暮らしが実現します。家族が1部屋ずつ自室として使うほかにも、1部屋をワーキングスペースにする、広めのクローゼットにするなど、使い方のバリエーションも広がります。

四人家族×4LDKのメリット・デメリット

メリットは家族全員が、お互いの生活リズムを尊重した暮らしができる点です。家族がそれぞれ「早朝の部活」「日中の在宅ワーク」「夕方の塾」「夜勤」など、生活時間がずれていても、お互いの眠りを妨げずプライベートを尊重した暮らし方ができます。

デメリットは、広い土地が必要になる点でしょう。部屋の数が多くなるため、ある程度の延べ床面積を確保しなければ、1部屋あたりが手狭になってしまいます。
また子どもが自立した後は、部屋が余る可能性もあります。子供部屋として使わなくなった後の用途も考えておくと安心です。

四人家族が理想の間取りを考えるポイント

四人家族が理想の間取りを考えるポイント

四人家族はライフスタイルによって、2LDK~4LDKまでと多くの選択肢から間取りを選べます。家を建ててから後悔しないよう、さまざまなパターンを想定して間取りを決定しましょう。
四人家族向けの間取りを決める際に、押さえておくべきポイントを解説します。

夫婦の個室はどうするか

まず「夫婦の個室」を用意するかどうか、決めましょう。

一般的には「夫婦の寝室」として1室を確保します。ご家庭によっては書斎を別に用意する場合もあります。近年はリビングの一角にワーキングスペースを造り付け、書斎代わりにするご家庭も増えてきました。

夫婦の寝室のほかにそれぞれの個室をつくる場合、少なくとも2LDK~3LDKの間取りは必要になります。

子供部屋はどうするか

子供部屋は子供の人数と性別、使う期間を踏まえて決めると失敗が少なくなります。子供の組み合わせパターンと子供部屋の考え方をシミュレーションしてみましょう。

子どもの年齢と性別子供部屋の考え方
同性同士/年齢が近い広めの1部屋を共同で使うのもおすすめ。
同性同士/年の差がある進学や受験勉強のタイミングがずれるため、1人1部屋が無難。広めの一部屋の中央を緩く仕切っても◎。
異性同士子供部屋をつくる場合は、1人1部屋必要です。

一般的に異性同士のお子さんの場合、プライベートを考慮してそれぞれに個室を作ります。ただし年齢が離れている場合は、お兄ちゃんが自立し使わなくなった部屋を妹が使うようにすれば、1部屋で済ませられます。

収納やゲストルームはどうするか

家族それぞれの個室のほかに、収納やゲストルームについても忘れずに検討しましょう。

荷物が多い家族には、大容量の収納が必要です。荷物の量によっては、1部屋に相当する面積のクローゼットが必要になるかもしれません。家族の生活だけを考えれば3LDKで十分だが、荷物を置く場所も考えると4LDKが最適な間取りとなる可能性もあります。

宿泊を伴う来客が多いご家庭なら、ゲストルームも必要です。両親が長期滞在することが多いご家庭なら、両親用のトイレや洗面台も必要かもしれません。

収納やゲストルーム、水回りを増やすと、居室に使える床面積は減少します。「思っていたより1部屋が狭くなってしまった」と後悔することがないよう、優先順位をつけながら決めることが大切です。

間取りの悩みはプロが解決!建築士と建てるマイホームは木のんホーム

建築家と建てる家を「身近に」「手軽に」住みやすくて、かっこいい家づくり

注文住宅の間取りは、家づくりでもっとも悩むポイントの一つです。インターネットやSNSに掲載されている膨大な「間取りの失敗例」を見ると、満足のいく間取りを考えるのは不可能なのではないかと感じるほどです。

また間取りは土地の面積や形状、日当たり、勾配などの影響も受けます。さまざまな制約の中で理想の間取りを考えるのは、確かに容易ではありません。

お子さんの成長に伴ってライフスタイルも変化する四人家族が快適に暮らせる間取りは、専門家に相談して決めるのがコツです。
木のんホームでは、住宅の専門家である建築士が設計を担当しています。ご家族の理想をお聞きしながら、独自のアイディアも加えた暮らしやすい間取りをご提案します。

最新の家づくり情報をお伝えする「家づくり勉強会」も随時開催中!鹿児島で注文住宅を建てたい方は、ぜひお越しください。

まとめ

四人家族は、約125㎡(約38坪)の土地に3LDK~4LDKの間取りで家を建てるのが一般的です。部屋の数は子供部屋をどうするかによって変わります。お子さんの年齢や性別、子供部屋を使う期間を考慮し決めましょう。またお子さんが自立し、使わなくなった部屋をどうするかも考えておくと、“子供部屋の物置化”が防げます。

また生活動線を考えた収納の配置も重要ポイントです。家族全員の荷物をきちんと片づけられる収納を各所に設けておきましょう。ランドリールームとつながったファミリークローゼット、キッチンの隣にパントリーなど、収納の配置次第で家事効率もアップします。

記事をヒントに、四人家族がマイホームで理想の暮らしを送れる最適な間取りを見つけてください。建築士など、専門家のアイディアを参考にするのもおすすめです。

この記事を書いた人

admin2021